Vitamix

fun reportレポート

2022.12

1杯のジュースが人の意識や暮らしを変える。
ジュースで人々の心を、世界を平和にしたい

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コウ・ノリ(Nori Ko)さん

コウ・ノリ(Nori Ko)さん

「サンシャインジュース」代表。アメリカ、日本、台湾での生活を経て、2014年、東京・恵比寿に日本初のコールドプレスジュース専門店「サンシャインジュース」をオープン。「生きた自然のエネルギーを味わってほしい」と100%自然由来・植物由来にこだわり、全国の生産者から直接仕入れる野菜で作ったジュースを販売する。2022年8月にはオフグリッド車での移動式コンセプトショップ「SUNSHINE JUICE WHEELS」もスタート。各地で自然環境・エネルギー・食・農・健康など幅広い分野の情報を発信する。

今やすっかり日本に定着したコールドプレスジュース。8年前、日本で始めてその専門店を開いたのが、コウ・ノリさん。「自然の力、植物の力で世界平和」をテーマに、自然のエネルギーがたっぷり詰まったジュースを作るノリさんの食への思いや日々の暮らしとは?

今やすっかり日本に定着したコールドプレスジュース。8年前、日本で始めてその専門店を開いたのが、コウ・ノリさん。
エコな移動式ショップで自ら素材の生産地へ
エコな移動式ショップで自ら素材の生産地へエコな移動式ショップで自ら素材の生産地へ

エコな移動式ショップで自ら素材の生産地へ ―今日は、2022年8月にスタートした移動式ショップ「SUNSHINE JUICE WHEELS」のオフグリッド車に乗って登場されましたね!

世界初(※)の試みとなる、移動式オフグリッド・バイオディーゼル・コールドプレスジュース製造&提供カーなんです。コールドプレスジュースを搾るマシンのほか、Vitamix、ディハイドレーター(食品乾燥機)を搭載していて、ジュースだけでなく、スムージーやローフードまで作って提供することができます。

―どんなオフグリット車なんですか?

飲食店や家庭から出る廃油(使用済み調理油)をろ過して燃料にする、通称「天ぷらカー」です(笑)。それに加えて、車天井部に設置したソーラーパネルで蓄電・発電してマシンを動かしています。

―このような移動式ショップを始めたきっかけは?

植物は、土から離れたら時間を置かずにジュースやスムージーにしたほうができあがったときのパワーが強い。だから、自分からそういう環境に出向いて作りたいと思ったのがきっかけです。体が元気になるためにはいい植物が必要で、いい植物が育つにはいい環境が必要。ジュース作りの中でそんなことを感じて環境のことも意識し始めたのですが、自分から出向きたい、でもガソリンを使うことに少し疑問も持つようになってそれならば廃油で動こう!と。
※アメリカ Goodnature社調べ(2022年8月29日時点)

素材は現地で調達。メニューは訪れた土地次第
素材は現地で調達。メニューは訪れた土地次第素材は現地で調達。メニューは訪れた土地次第

素材は現地で調達。メニューは訪れた土地次第 ―それで廃油を使うことを思いついた?

天ぷらカーの存在は知っていました。いつかやるだろうなって思っていたのがこのタイミングでした。天井にはPoc Tech社のtsu-muというソーラーシステムを搭載。移動の環境負荷を減らしながら、畑のど真ん中で電源がなくても、いい植物さえあればジュースもスムージーもローフードも作れて、そこに来てくれた人が健康になれる。そんな活動をしたいな、と思ってスタートしました。

―この車で全国へ?

はい。今住んでいる神奈川県葉山のほか、鎌倉、京都、高知、長野などで出店しました。このショップにはメニューがないんです。「ショップ」とは言っていますが、ほとんどショップじゃない(笑)。素材ありきで、その土地でしか味わえない野菜とかフルーツを使うので、そのときある素材によって作るものが変わります。手ぶらで行って、地元の農家を回って新鮮な素材を仕入れて、水もその土地の湧き水を汲んで使うんですよ。塩やハチミツなどもその土地のものを使えたらベストです。

―今日は葉山の「BASSED FARM」から野菜が届きましたね。

この畑をやっているLEE君は本当に素敵な考えで農業をしていて野菜もおいしい。にんじん、ピーマン、なす、イタリアンパセリ、パクチー、クレソン、かぶの間引き菜、ミニトマト…。全部、朝に採れたばかりの無農薬野菜です。今日作った「赤・緑・黄 3色のスムージー」はこの野菜を使ったもの。Vitamixで作ったフレッシュなカシューナッツミルクに、パプリカやピーマン、リーフセロリなどを合わせました。素材の味が濃いので、まるで濃厚なスープのようなスムージーです。

NYで飲んだ1杯のジュースで人生が一変
NYで飲んだ1杯のジュースで人生が一変NYで飲んだ1杯のジュースで人生が一変

NYで飲んだ1杯のジュースで人生が一変 ―そもそもコールドプレスジュースとの出合いは?

2012年にニューヨークで飲んだのが初めてです。友人に連れられて「JUICE PRESS」というジュースショップで飲んだのですが、そのときの衝撃がすごかったんです。自然のエネルギーが体にしみ渡って、細胞が目覚めていく感覚というか。

―その頃、ニューヨークにはすでに専門店が多かったのですか?

いえ、当時はまだ少なくて、「JUICE PRESS」はパイオニア的な存在でした。その後、ニューヨークではジュースを飲むことが人々の日常になっていることや、ジュース・スタンドが街に根付いていく様子にも感銘を受けて、この衝撃を忘れないうちに「東京で本物のジュース専門店をやろう」と決意しました。

―「サンシャインジュース」では日本全国の農家から仕入れた無農薬・減農薬・特別栽培の素材を使っていますね。

北海道から沖縄まで50以上の農家から、季節ごとに新鮮な素材を分けてもらっています。最初は知識も全くなくて、ネットで注文した宅配野菜を使ったりして(笑)。今のように仕入れるようになったのは、知人が生産者さんに会わせてくれたのがきっかけです。畑を見せてもらい、話を聞いて、その場で食べさせてもらって、別の農家さんにもつないでもらって。野菜や果物づくりに対する思いに触れるうち、そこまで含めて「ジュース」だと考えるようになりました。本来なら廃棄される規格外の野菜やフルーツも積極的に使っています。ジュースは新鮮な素材を搾っただけのシンプルなもの。100%自然を摂り入れるからこそ、本当に安心できる素材が必要です。だから、どうしても全国の生産地に行く必要があるんです。

Vitamixは何でもできる、ないと困るマシンです
Vitamixは何でもできる、ないと困るマシンですVitamixは何でもできる、ないと困るマシンです

Vitamixは何でもできる、ないと困るマシンです ―Vitamixは長く使われているそうですね。

個人的にはもう20年以上使っています。「サンシャインジュース」でも、この移動ショップでも、自宅でも使っています。「サンシャインジュース」ではスープも販売していて、今は製造を外部にお願いしていますが、オープン当初は業務用の大きいVitamixをガンガン回して自分たちでスープを作っていました。

―どんなところが魅力ですか?

パワーが強くて、できることが多い点ですね。「スムージーを作るマシン」と認識している人も多いと思いますが、スープやドレッシングはもちろん、クッキーの生地も作れますし、頭の中に思い描いたことを形にしてくれるマシンです。

―体へのよい影響も感じますか?

素材を細かく粉砕して、人間が消化しやすい形にしてくれますよね。「消化」という、人が負荷をかけて自分の体にさせる行為をVitamixが助けてくれます。僕はローフードを作るときの下準備にも使っていて、例えば、Vitamixでナッツやはちみつを混ぜた生地をディハインドレーターに入れて1晩ゆっくり乾燥させれば、ロークラッカーができます。高温で加熱しないので酵素も残っているし、消化されやすいから体の負担が全然違うんです。味もテクスチャーも色も、さまざまなことを表現できて、体にいいものが作れるから、絶対にないと困るマシンです。

栄養を丸ごと摂れてアレンジ可能なスムージー
栄養を丸ごと摂れてアレンジ可能なスムージー栄養を丸ごと摂れてアレンジ可能なスムージー

栄養を丸ごと摂れてアレンジ可能なスムージー ―コールドプレスジュースとスムージー、違いはありますか?

大きな違いは、体の消化。内臓にかかる負担が少し違います。コールドプレスジュースは、素材に熱を加えず生のまま、強い圧力をかけてプレスして水分を搾り出したものですが、素材の水分100%の液体なので、消化にかかる体の負担はほぼゼロ。摩擦熱が加わらないので熱に弱い栄養素を摂れますし、水溶性繊維も摂ることができます。

―スムージーも消化がいいですよね?

素材が粉砕されているので消化はもちろんいいですが、コールドプレスジュースほどではありません。でも、運動直後やある程度しっかりエネルギーを摂りたいときにはおすすめです。例えば、浸水させたナッツ等を入れれば腹持ちのよいスムージーになりますし、水分が少ない根菜類やイモ類などジュースにしづらい素材も簡単にスープにしてしてくれて、素材の栄養を丸ごと摂れますから。不溶性繊維も摂れますし、コールドプレスジュースより満腹感を得られやすいかもしれませんね。

―それぞれによさがあるのですね。

そうですね。ジューサーがなくても、Vitamixがあればジュースは作れますよ!Vitamixに素材を入れたら、少しだけ回してすりおろしの状態にして、小さなこし袋などに入れて入れて手でこせばジュースになります。Vitamixは「ジュースが飲みたい」という思いも叶えてくれるマシンなんですよ。

自分の信じる方法で走り、瞑想でリセット
自分の信じる方法で走り、瞑想でリセット自分の信じる方法で走り、瞑想でリセット

自分の信じる方法で走り、瞑想でリセット ―毎日欠かさないルーティーンはありますか?

毎朝約10kmのランニングと瞑想をするようにしています。ランニングは20年以上続けていて、先日は100マイル(160km)のトレイルランニングに初挑戦して、35時間で完走しました。

―100マイル! 何か特別なものを食べたりしながら…?

いえ、普段通り、ジュース、フルーツ、自作のローエナジーバーのローフードとサンシャインジュースのスープだけで走りました。体に消化の負担をかけず、その分のエネルギーを走ることに向けるという考え方です。消化の負担を減らすことは本当に大事。普段の生活でも、疲れているときや病気の時にたくさん食べるのではなく、食べないことで体を癒してくれる方向に自分の体自身が向いてくるんですよ。

普通は「運動するならたくさん食べる」ですよね?

それは神話だと思っています。でも、みんな怖いから、そのスタイルを変えられない。他のランナーに「そんな食事で100マイル走るなんてあり得ない」とも言われました。真実って自分の実体験でしか得られないんですよね。いろんな理論があっていいと思いますが、僕は自然や植物に由来するこの食べ方を信じていたので、完走タイムというより、それを試したかったというか、自分で体験してみたくて挑戦しました。

―瞑想はどのくらいの時間を?

時間があるときは1時間、でもあまり時間が取れなかったら多少短くします。現代では日々さまざまな情報が入ってきて、どうしても生活や心が散漫になってしまいます。なんとなく惰性で転がって進んで行ってしまうことってありますよね。でも、ちゃんと一歩一歩進んでいきたい。朝、瞑想すると、いったん立ち止まってリセットされる感覚があるんです。

―普段の食事はどんなものを?

2012年まで3年半ほど台湾に住んでいたんですけど、その頃は厳格なヴィーガンでした。今はほぼベジタリアンで、ローフードが中心ですが、外食や友達の家でご飯を頂くときはときはその時出してもらえるものをおいしくいただくようにしています。

1粒の小さな種がやがて大きな花になる
1粒の小さな種がやがて大きな花になる1粒の小さな種がやがて大きな花になる

1粒の小さな種がやがて大きな花になる ―これからやりたいことは?

以前からジュースを作るときに出る搾りかすを使った土づくりのプロジェクト ”COSMIC COMPOST” に取り組んでいましたが、オフグリッド車の移動ショップでの活動も始まって、今は食だけでなく、食をベースに環境やエネルギーのことなども立体的に捉えられるようになってきました。今後はどこかにそういったことを実際に体感できる場所を作ってみたいですね。畑があって、ジュース・スタンドがあって、生ごみのコンポスト・ステーションがあって、その土で植物が育つ。廃油を持ち込めばガソリンになって車も動く…というような。自分が体験して感じたことを似たマインドを持つ人たちと共有できる場所が作りたいです。

―搾りかすを活用して、子ども向けワークショップも開催しています。

子どもたちは「生ごみは汚い、臭い」というイメージを持っています。でも「この生ごみで土ができて、きれいなお花が咲くんだよ」いうことを、そのくらいの年頃から知っていれば全然違うと思うんです。「家で使っている天ぷらの油で車が走れるんだよ」でもいいですし。
「このおじさん、何言ってんの?」と思われても全然いいんです(笑)。小さい頃に聞いたそんな言葉が頭の片隅に残っていれば、何かのタイミングで花開くときがある。その種をまいておくことが大事なんです。

―ノリさんにもそんな種がありましたか?

はい。いま思えば、これまでに各地を旅しながら出会った方々や、暮らしながら、お店で会ってお話を伺った方々などに種をまいてもらっていました。それがサンシャインジュースになり、そのジュースを通じてさまざまな出会いがあり、今、多くの体験ができているのだと思っています。

ランニングのほか、サーフィンも趣味とするノリさんは、2年前から海と緑に囲まれた神奈川県葉山在住。サンシャインジュースの移動式ショップで廃油で全国へ出かけていますが、理想の休日の過ごし方は「ゆっくり瞑想して、しっかりランニングをして、採れたての野菜を使って食べたいものを作って食べて、海に入って…ですね!」。「何気なく飲んでいるジュース1杯から広がっていく世界、つながる世界がある」とノリさんは言います。コールドプレスジュースに出合ってから10年経った今でも、飲むたびに新鮮で、自分をポジティブにしてくれるそうです。植物、自然、環境とリンクする1杯のジュースから始まったノリさんの世界。今後さらに大きくなっていくのが楽しみです。

my recipe 作りたてのナッツミルクに旬の野菜をプラス 赤・緑・黄
3色のスムージー

赤・緑・黄3色のスムージー

【材料(作りやすい分量)】
ナッツミルク:生カシューナッツ適量(1晩水につけたもの)、水適量、乾燥デーツ約5個(種を除く)、塩ひとつまみ
赤のスムージー:上記のナッツミルク適量、赤パプリカ適量(ヘタを除く)、水少々
緑のスムージー:上記のナッツミルク適量、ピーマン(ヘタと種を除く)・リーフセロリ・杉の葉パウダー・デーツ・カカオニブ各適量、水少々
黄のスムージー:上記のナッツミルク適量、ウコンパウダー・ドライアプリコット(水につけたもの)・ヘンプシード各適量、水少々


【作り方】
①ナッツミルクを作る。ナッツミルクの全ての材料をバイタミックスに入れ、低速から少しずつ速度を上げてなめらかになるまで回す。
②赤、緑、黄のスムージーは、①のナッツミルクにそれぞれの材料を入れ、低速から少しずつ速度を上げてなめらかになるまで回す。

information

コウ・ノリ(Nori Ko)

コウ・ノリ(Nori Ko)

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